2011年3月26日土曜日

オープンワークビザ

ニュージーランドで働くには、ワークビザが必要。小悪魔を卒業して大悪魔になった私ですら、更なる悪魔に魂売ってでも欲しいわーと思いながら、地を這うように探し求めてたのが、このワークビザですわ。

で、普通のワークは、会社からのジョブオファー(うちで、○○というポジションで働いてほしいという要請)があって初めてイミグレに申請ができるんだけど、それは、そのオファーをくれた会社でのみ働けるビザ。ちなみに、会社の所在地、働くポジションなども、申請時のものでないとダメ。だから、オフィスが移転しました、とかポジションが変わったりしたら、イミグレに届け出ないといけない。げー、めんどー。

で、私も昨年12月なかばにワークビザが切れるということで、12月1日にイミグレのクライストチャーチブランチに送りました。ほんとはウェリントンに送ろうかと思ってたんだけど、ボスに「たぶんクライストチャーチのほうが早いよ」と言われて、前回と同じくクライストチャーチに。

これが分かれ道になった。人生って、ほんの些細なことが分かれ道になるよなーと、薄目で遠く見ながら思ったよ。

イミグレの審査を待ってるうちにクライストチャーチ地震が起きたのだ。イミグレのオフィスも閉鎖。パスポートも取り出せない、という連絡が来た。ああ、あのパスポートにはおそロシアのビザとか貼ってあって、思い出のものなんだよぉ!と思ったけど、どうしようもない。

実は私は諸事情によりワーク申請を取り下げてたので、宙ぶらりんのビザなし状態か…とちょっとしょんぼりしてたんだけど、NZ政府が「クライストチャーチブランチに申請を出した外国人で、クライストチャーチ地震の影響を受けた人は、地震の時点で持ってたビザを自動的に6ヶ月延長した暫定ビザをあげます。」と発表。おお、じゃあ私はビジターで申請してみよう!と、やってみました。タカカに住んでるので、地震の影響を受けたと見なされるか分からなかったけど。

そしたらイミグレからメールがきて「あなたはワーク申請中なので、ビジターは申請できません」とだけ言って来た。意味がわからん…。「その申請はキャンセルしたはずです。私のステータスを確認してみて」と返信したら、「これ以上は電話しろ」とのこと。

なんだよー、ちぇーと思いつつ電話したら、なんと、キャンセル処理が終わってなくて、私のステータスはペンディング(審査途中)のまま。つまり、地震時点で私のビザはワークだったのだ。

上に書いた暫定ビザ処置で、ワークを持ってた人は6ヶ月延長に加えて、オープンワークビザになるということで、私にはすでにオープンワークビザが出ていたのでした。オープンワークいいなーほしいなーなんて思ってたんだけど、まさか入手できるとはなあ。

とはいえ、地震がきっかけで得られたものなので、なんとも複雑な気持ちです。クライストチャーチに住む妹は、「余震が続いて、心身ともに疲れた」と言ってました。タカカに来たらいいのに、と思うんだけど、困ってる友達もたくさんいて、助け合って生きたいという思いの方が強いらしく、クライストチャーチから離れる気はないんだと。悪魔の妹は悪魔と思いきや、我が妹ながらエラいぞーと思うけど、安全第一でいてほしいというのが姉としての一番の願いです。悪魔の目にも涙ってとこよ。

これまた薄目で遠く見ながら振り返ってみると、ボスの一言アドバイス、私の担当オフィサーの仕事がなぜか遅かったことなどなど、いろいろと私にうまくいくように回ってくれました。(しかも、このオフィサーがすごい良い人だったのも運だな。)

ところで、暫定ビザということから、パスポートにビザシールの貼付がない。メールかレターを送るって言われてたんだけど、なんとメールが迷惑メール扱いになってたのを今日見つけた(汗)取り出して読んだら「今後のためにもこのメールは厳重に保管しておくこと」って書いてあった。いやー、あぶねがった!Gmailのスパムフィルターのルール、変わったのかな?

そんなこんなで、今、また就職活動中。でも、オープンワークのお陰で前回よりちょっと楽。仕事探しでビザがないというのは、ほんとーーに辛いんですよ。会社側も、試しにちょっと使ってみる、ってことができないからねー。